小さな世界

 

以前のブログを含め、僕は自分が造り手でもないのに知ったような気になって特に農法や醸造、それに関わるワインの出来、味わいなどについて書いてくることはしませんでした。

何故かと言うと、自分がわかっていないと言うことを自覚しているからです。

そもそもそういう勉強すらしたことがないので、それこそ皆さんが〈うんちく〉と言うような面倒くさがられるああだこうだといった類いの話については、知識を学ぶスクールに通っているような一般の方のほうがよほど詳しいと思います。

飲み手側の僕が言えるのは(言ってよい)目の前で飲んでいるそのワインの自分なりの味わいの表現やワインの感想だけです。

飲み手とはワインを飲む全ての人ですが大まかに少しわけてみると、

一般の方→飲食業→酒販店→輸入業、そして生産者自らが1番の飲み手であると言えますね。間に偉大なテイスターの様な方々も入るかもしれませんが、大体このような感じでしょう。

まず僕らのような一般の飲み手とインポーターのような方の違いは、より現地をみれること生産者と繋がっていること、そして常にワインに関わっていることでしょう。実際に畑や醸造・環境をみて生産者から直接話を聞くことができ、考えることの出来る最善の環境が整っていることだと思います。ただ我々たんなる飲み手も個々の経験や理解度・素質により、そういう方と同域に達する可能性もしくは上回っている方もいると思っています。それを踏まえると一般人から仕入れ業に関わる方までの飲み手としてのレベルは墾田とした状態とも言えるのではないのでしょうか。そしてそれぞれの中から飛び抜けた人たちだけがプロ・アマ・一般人・業者関わらずに素晴らしいワイン景色を見れているのだと思っています。逆にワイン業に関わっていても全く…という方々もいますね。

また、僕と普通にワインを飲んでいる一般の方にはワインの感じ方にかなりの違い・差があります。違いとはどの様に造られているのかのような調べれば直ぐに手に入る知識を持っているかではありません。ワインそのものの、飲んだり香ったりしたときに感じていることに差があるということです。何故違うのか一つだけ理由を言うと、日々飲んでいる行為を体験ではなくてしっかりと経験として蓄え、日々議論し考えているからです。大体の酒好きという方の場合はどんなに沢山飲んできても飲んできた自負だけがあって、体験しているだけなのでただの酒好きのままで終わってしまいます。そして、それとセットで受けいれる心・感受性がもしもあればドンドンと吸収していくはずです。

極端に言えば腐っていない限り美味しく感じたもの勝ちです。こういう場合の好みは一番必要ないのです。



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