濃いとは

フランス料理店をやっているとフランスは味が濃いからと度々言われることがあります。

はたしてこの場合の[濃い]とはどのような濃いなのでしょう。

僕がフランスで100件のレストラン等で外食をしたとして経験上日本での外食に比べて素材の味・料理によって出来た濃度やバターやクリームによる濃度はフランスが圧倒的に濃いと感じました。しかし、味付けによる[濃さ]は僅か2回程日本と同じか塩っぱいかなということがあっただけです。

素材そのものの力強さや濃さと味付けられた濃さは全く別です。
日本人の好みは濃度ではなく味付けによる濃さに強く、素材や料理で感じる濃さを苦手とされる方は多く感じます。
日本人はヘルシーだと思われ自分達も思っていますが
実際に日本人の塩分摂取量は世界の基準を遥かに超えています。
向こうのレストランなどの食事だけでなくスーパーで売られている冷凍やチルド食品の塩分と日本の物を比べるだけでも朗らかです。
昔フランスで働いていた方はフランスは塩っぱいと言う方もいますが昔の日本も更に塩っぱかったので変わりないでしょう。

昔の流れでバターやクリームのイメージが強い方もいますが、それらがふんだんに使われた食事を毎日しているはずがありません。寧ろ日本の食事食品には直接的ではありませんが殆どの場合が気づかないだけで脂質糖質が含まれていますのでどちらかと言えばそのような成分を日常的に摂取しているのは残念ながら日本ということになります。

和食は凄いとよく耳にしますが、
言う割には、
出汁をとり醤油は垂らす程度で自然で優しく軽やかな和食を現代の殆どの日本人が作っているとは思えず、作れるとも思えません。
そして、恐らく美味しく感じないでしょう。
海外からの殆どが寿司と刺身による健康的なイメージがついています。海外の一部の方には豆腐や納豆も理由に繋がっているでしょう。

フランス人は毎日クロワッサンを食べたり○○を食べたりなどと言う人はまだ聞いたことがありません。殆どがなにかによるイメージだと思います。

どの世界も全ては知らない人たちのイメージと勘違いの連続により、創り上げられたものなのでしょう。


*フランス料理を悪く言われることもあるので敢えてフランスびいきに書いてしまいましたが当然ながらこれらのケースに当てはまらない人・場合もあることをご了承下さい。

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